2018年06月24日
製造業の企業にとって、自社で開発・製造している製品の品質向上は常に考えなければならないことです。製造ラインを設置してマニュアル通りに稼働させていても、不良品が出たり、生産量にむらが出たりなど、順調に製造を進めることはできないことがあります。
機械の不具合や不調もありますし、携わっている人間の能力やコンディションも関係しています。一つの企業で働く従業員が多ければ多いほど、その統制を取りながら企画どおりに生産を進めていくことは難しいです。その生産性を統御して円滑な仕事を進めていくためには、生産管理部署の必要性が生じます。
生産管理の担当者は常に現場を回り、生産ラインが順調に動いているかを確認しなくてはなりません。生産結果とその品質のチェックもしながら、計画の出荷量と照らし合わせながら会社の運用を担うことが仕事になります。
製造ラインで完成したお品の確認だけではなく、出荷計画の納期や生産量、取引先のニーズなども把握しながら、現場の加工担当者や管理者の方と話をしていく仕事になります。また企業の中枢部、社長以下取締役の方との接点も多い職種になります。
会社の上層部と現場との橋渡しの仕事と言っても過言ではないでしょう。会社の取締役の方は直接製造現場に訪れることは難しい場合もあり、生産管理担当者を通じて製造状況やその精度、人事的な面での確認や、トラブルの内容確認などを行います。
実質的には生産管理担当者を通じて自社の製造ラインの運用、自社全体のビジネス運用を進めていると言っても過言ではないでしょう。生産管理部署はただ数字面での確認をしていけばよいだけではなく、現場での仕事内容や、会社全体のビジネスプランやコンプライアンスに関してまで把握しておく必要があります。
昨今は自社の社員だけではなく、外部から生産管理の専門家の方を招いて、社外取締役として現場を回ってもらうという企業もあります。それだけ製造業にとって生産の管理担当者というものは重要であるということです。いかに優れた製品を製造する技術とセンスがあっても、その生産をしっかりと管理してくれる担当者がいなければ、製造運用は上手く回っていかないということです。
生産管理の担当者は、他の加工担当や物流担当、品質管理など、他の部署を経験した方が就くことがあります。はじめから生産を統括する仕事に就いても分からないことがあり、現場のことをしっかりと把握している方が就かれることが望ましいということです。